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2018年6月号 [和庵だより]

◇ さるべき業縁のもよおせば ◇

日本大学と関西学院大学のアメフトの試合で起きた悪質な反則が、世間を賑わせています。
実は私も高校時代はアメフト部、しかも日大付属高校でしたので、渦中の日大フェニックスと同じグラウンドで練習していました。さらに、問題となっている選手と同じDLというポジションだったので、他人事とは思えない気持ちでニュースを目にしています。

この記事を書いている前日、反則をした側の選手が会見をしました。事態はこれからも推移していくものと思われますが、監督側・選手側、両方の視点で見てしまいます。

監督側の視点では、アマチュアながら名門チームということで、勝利にこだわる渇望が強くあったものと思われます。また荒っぽいスポーツですから、試合前に監督から「相手をつぶすつもりで行ってこい!」と鼓舞されることも珍しくないでしょう。少なくとも「相手の選手にケガさせないよう気をつけてソフトにタックルしてね♡」なんてことは言いません。

また選手側の視点では、非常に厳しい部である意味閉鎖した社会ですし、試合に出て勝利することに人生の全てを賭けていますから、精神的に追いつめられ極端な反則に到ったのだと思います。選手の切々とした会見を見ていて、思わず涙がこぼれました。

もちろん、どちらを擁護するというわけではありません。ただ、もし私が監督や選手の立場だったら、厳しい指示や反則せずにいられただろうか、と想像してしまいます。

親鸞聖人の「さるべき業縁のもよおせば、いかなる振る舞いもすべし」という言葉があります。「人間は、色々な縁や条件が揃ってしまえば、どんなに残酷で非道な行為でもしてしまう」という意味です。私ももしあの場にいたら、何をしでかしていたか分からないな、と思うのです。

でも同時に、尊く気高い行為をもできるのが人間なのだと思います。反則をした選手、された選手、チーム、コーチや監督、そして大学スポーツ全体が今回の事件を教訓にして、フェニックス(不死鳥)のように再生してくれることを願わずにはいられません。


△ お 知 ら せ △
◎新リーフレット 訂正
先月号に同封した新リーフレットですが、地図に間違いが見つかりました。
目印のひとつ「横浜逓信病院」は今年に入り「済生会東神奈川リハビリテーション病院」になりました。東神奈川駅・仲木戸駅から初めてご来庵の方はお気をつけください。

◎はじめての写経 桜木町 県民共済コミュニティフレアにて
6月6日(水)10時半より

ご希望の方は、なごみ庵までお問い合わせください。

◎いちごいちえの法話会 静岡県伊豆の国市 正蓮寺さまにて
6月11日(月)10時半より
親しくさせて頂いている伊豆の正蓮寺ご住職から法話のご依頼をいただきました。
毎月11日に行われている法話会、ちょっと遠方ですが、参加ご希望の方は なごみ庵までお問い合わせください。

◎盂蘭盆会法要 なごみ庵にて
7月15日(日)/8月12日(日)いずれも10時半より
爽やかな5月、梅雨の6月が過ぎると、お盆の季節を迎えます。
なごみ庵では7月・8月のいずれもお盆法要をお勤めいたします。どうぞお気軽にお参りください。
また、個別にお盆法要や初盆法要のお勤めをご希望の方は、お寺までご連絡ください。
お盆は法要のご依頼が重なりますので、お早めのご相談をお願いいたします。

◦死の体験旅行  6月18日(月)19時 豊島区 金剛院
◦自死遺族の集い 6月28日(木)10時30分 築地本願寺
◦神之木地区センター写経会 毎月第1火曜18時30分(変更の場合あり)

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後ろから、あんなタックルしちゃあいけない [その他色々]

日本大学と関西学院大学のアメリカンフットボールの試合で、非常に悪質なタックルがあったとして問題になっています。
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実は私、高校時代にアメフトをしていて、しかも問題になっているタックルをした選手と同じポジション(DL ディフェンスライン)でした。

アメフトはハードな接触のあるスポーツで、だからこそプロテクターを装着し、また様々なルールが設定されています。
タックルに関しては「ボールを持ってない相手には後ろからタックルしてはいけない」「ボールを持っている相手にはどこからでもOK」というルールがありますが、問題のシーンを見ると、花形ポジションのQB(クォーターバック)がボールをパスし、数秒後にDLが真後ろからタックルをしています。

QBがボールを投げた瞬間から、後ろからのタックルは禁止です。私も試合の時は、パスが投げられた瞬間に衝突を回避するように動いた覚えがあります。QBも自分が狙われているのは分かっていますから、投げ終わった直後は身体がまだ緊張状態にあります。しかし1秒も経てばもうタックルされないだろうと思って身体の力を抜きますし、映像でも脱力の様子は見て取れます。

だからこそ、今回の反則は非常に悪質です。しかも衝突の多いDLと機動力重視のQBとでは、防具の堅牢さが全く違います。重戦車と普通自動車ぐらい違います(適当)。
ですのでこの反則は悪質なだけでなく、非常に危険な行為でした。


では、この反則をした選手は悪質な反則をするならず者だったのでしょうか?
この選手がどんな選手かは知りませんが、選手が自発的にあれほど明確な反則をするのは考えにくいことです。憶測でしかありませんが、監督やコーチの指示があったのではないか、と思ってしまいます。

実は私も高校時代、強豪校と対戦する時、監督が「ツブすつもりでQBに当たれ」というような指示があった記憶があります。とは言ってもルールの中で全力で行け、という指示だったのですが、あの当時の監督やコーチと自分の関係性を考えれば「反則をしてでもツブせ」という指示があれば何をしていたか分かりません。

もし監督やコーチがその指示をしたとしたら、その人物はルール無視の無法者なのでしょうか。いえ、アマチュアとはいえスポーツの世界で、なんとかチームを勝たせたい、自分の手腕を認めさせたい、という思いが強まり過ぎてしまったのではないかと思います。


急に仏教の話になりますが、親鸞聖人のお言葉に「さるべき業縁のもよおせば、いかなる振る舞いもすべし」というものがあります。「人間は、色々な縁や条件が揃ってしまえば、どんな残酷で非道な行為でもしてしまう」という意味の言葉です。

今回の報道を見て、もし縁や条件が揃ってしまえば、あの凶悪なタックルをしていたのは自分だったのかもしれない、と思うと恐ろしくなります。

しかし縁や条件が揃えば、どんな素晴らしい行為でも出来るのが人間でもあります。
反則を受けた選手の回復を念じるとともに、反則をした側もしっかりと反省し、この経験を無にしないよう念じています。

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2018年5月の法話 [月々の法語]

今年は親鸞聖人のお言葉を、弟子の唯円(とされています)が聞き書きをした『歎異抄(たんにしょう)』を題材としてお話しさせて頂いています。
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歎異抄の第4条は「慈悲に、聖道門と浄土門(浄土教から見た仏教の分類)で相違点がある」というテーマになっています。

一般にイメージされるような、傷ついたり困っている相手に救いの手を差し伸べるのが「聖道門の慈悲」と書かれていますが、すべての者を救い尽くすことは出来ない、とも書かれています。
それに対して浄土門の慈悲は、まず自分がお念仏をして仏さまになり、そして思う存分に衆生を救うとされています。実際に行動するのではなく、お念仏をせよ、と書かれているのです。

今の感覚では、とても消極的なように感じられるかもしれません。
しかし時は平安・鎌倉時代です。ごく一部の特権階級を除けば、多くの人が今日明日をどうやって生きるかという生活をしていました。

しかも親鸞聖人の長い生涯には4度の大飢饉がありました。
親鸞聖人が9歳の時、洛中に屍累々としていた様子は鴨長明の『方丈記』にも描かれていますし、親鸞聖人の晩年のお手紙にも「こぞことし(去年今年)、老少男女おおくの人々の死にあいて候らんことこそ、あわれに候へ」と記されています。

そんな社会状況の中、目の前で苦しんでいる人を救う手だても無く、ただただお念仏をするしかないということもあったのではないかと思います。


また、自らの修行によって悟りを求める宗派であれば、自らを犠牲にすることも厭わない、いわゆる菩薩行として人助けをすることもあり得ます。
しかし親鸞聖人は、自力の修行を否定し、阿弥陀仏の絶対他力を説かれました。そのお考えもあったからこそのお言葉ではないかと思います。


ただ、決して慈悲の実践、今風に言えばボランティア活動を否定していたのかと言うと、そうではないと私は捉えています。
浄土真宗の僧侶や信仰を持つ方の中には、この歎異抄 第4条を引き合いに出して「ボランティアなどするべきではない、してはならない」と仰る方もいます。
しかし私は、「せずにおれない」「見て見ぬふりはできない」という思いからであれば、手を差し伸べることがあっても良いと思っています。

私は、菩薩行ではなく煩悩の発露としてボランティア活動をしています。私が行っている少しばかりの活動は、例えば「もっと美味しいものが食べたい」「もっとお金が欲しい」という欲望と変わるところはないと自覚しています。

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充実GW [その他色々]

2018年のゴールデンウィークは充実してました!
とは言っても旅行やレジャーではございません (^_^;) 

4月28・29日
まずは愛知県小牧市の常念寺さまで「恵信尼ものがたり」の公演。午前中の出番でしたので前日入りし、夜は住職ご夫妻にご歓待を頂きました。
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英気を養って本番当日。実は常念寺さまには7年前、東日本大震災の2ヶ月後にもお招き頂いていて、その時90歳を過ぎて聴聞にいらしていたご婦人が今回もいらしていたことに驚き嬉しくなりました (^_^)
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公演を終えて控え室に戻ると、坊守さまや婦人会お手製の食事が「え? 旅館に来たんだっけ?」というレベルでご用意頂いておりました。
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午後は続いてコンサート。真宗大谷派の女性僧侶、鈴木君代さんが法話と歌をお聴かせくださいました。

5月3日
GW中盤は横浜市内のお寺で、同じく「恵信尼ものがたり」&コンサート。
本堂は定員から大幅に増席するほどの満員御礼。
わざわざ三重県から観劇にいらっしゃるお坊さんもいて、有り難い一日でした (^_^)

5月5日
さてさて、後半は毎年恒例の寺社フェス向源。
毎年出番を頂いている「死の体験旅行」を午前午後と勤めさせて頂きました。

午前と午後の間がかなり空いたので、境内をウロウロ。
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2D仏像顔出し看板作家のニシユキさんの作品で大日如来になってみました(笑)
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多くの講座・講演・イベントが行われている目黒の正覚寺さまの境内で人目を引いたのは、現在修理中の鬼子母神同。写真だとわかりにくいですが、本来の状態からすると1メートル半ほどジャッキアップされています。なかなか見られない、貴重な光景でした。

5月6日
そしてGW最終日、品川の正徳寺さまの永代経にご法話でお招き頂きました。
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正徳寺さまの本堂や庫裏は、都心にあるとは思えない雰囲気で、ただ単に古いだけでなく、とても味わい深いお寺さんです。こちらで1時間、ご法話をさせて頂きました。

ということで、結局GWは仏教を伝える活動に終始しておりました (^_^;) 
多くの機会を頂け、とても有り難い初夏の日々でした!

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